金属の板と板を繋ぎわせる工法をカシメと言います。塑性変形を利用する工法で,金属の板のみを使用する方法やリベットを使用する方法があり、ねじ絞めや溶接とは区別される接合方法です。
溶接に適さない金属の組合せや,溶接すると変色してしまう塗装鋼鈑などの接合に使用されます。
また,板金とプラスチックのような樹脂との組み合わせも可能な場合もあります。想定される以上に多種多様な工法があります。
当社ではリベットは使用せず、金属の板のみでカシメを提案することが出来ます。
カシメの特徴
- 接合の非破壊検管理を実現
- 溶接工程撤廃
- ボルト・リベット等の副資材が不要
- 接着材の費用を削減
- ベタつかない
- 異種材でも可能
- 加熱しないので塗装鋼鈑に使用可能
- 塑性加工を利用するため高速加工が可能
カシメの種類
ハゼ折りカシメ
板の接続に一部を折り曲げることで接合する方法です。見た目がきれいで、加工後も強度・安定性に優れます。
ハゼ折りカシメの事例
洗濯機ステンレスドラム |
電子レンジ |
炊飯器外枠 |
炊飯器内胴 |
雨樋(1) |
雨樋(2) |
ハゼ折りカシメが組み込まれた製造設備
シーミング
板の縁を曲げて絡ませて接合する方法です。加工後の強度・安定性に優れます。
シーミングの事例
洗濯機ステンレスドラム |
食洗機内枠 |
石油ファンヒータータンク |
自動車部品 |
シロッコファン |
シーミングが組み込まれた製造設備
巻き締めカシメ
板の縁を巻き上げて一緒に締めることで接合する方法です。金属以外の異素材との接合が可能です。
巻き締めカシメの事例
洗濯機外装 |
ステンレスドラム |
スポットカシメ
穴状に少ない加工圧力を加えて接合する方法です。強度のある接合が可能で、強度の異方性がなく、力の方向に左右されません。
スポットカシメの事例
換気扇枠 |
建築部材 |
コーナーカシメ
角材で板の一部を折り曲げて接合する方法です。単一材をそのままに折り曲げて製作したものよりも強度が高く、使用工具の消耗も少ないことがメリットです。